【投資の基礎知識】裁量トレードについて

投資基礎知識

投資に於いて、自分の意志でポジションを持ち、適宜決済することを裁量トレードといいます。

全てが自分で行うトレードであるため、まさに自分の裁量でトレードを行える、一番自由な投資スタイルと言えますが、その裁量トレードの特徴と裁量トレードを行う場合についてどのような点に留意するべきなのかをまとめました。

自身の判断で取引できる自由度の高さ

裁量トレードの最大の魅力は、自身の判断で取引を行えることにあります。

相場の動きを見極め、その時々の状況に合わせて柔軟に対応することができます。

システムトレードのように、あらかじめ決められたルールに従って機械的に売買シグナルが出る取引スタイルとは異なり、トレーダー自身の経験と勘を活かしながら取引を行えるのが裁量トレードの大きな特徴です。

このように自由度が高いことから、機会損失を最小限に抑えられる可能性があります。

相場の状況に応じた柔軟な対応が可能

裁量トレードでは、相場の様子を見ながら臨機応変に対応することができます。

例えば、重要な経済指標の発表を控えた時など、通常とは異なる相場の動きが予想される場合には、機械的な売買ルールに縛られずに対応できます。

また、トレンドの転換期など、相場の環境が大きく変化する局面でも、その時々の状況を的確に捉えて判断を下すことができるでしょう。

このように、相場の流れに合わせて柔軟に対応できることが、裁量トレードの大きなメリットと言えます。

トレーダーの感情がストレートに反映される

一方で、裁量トレードには感情的になりすぎるリスクがあります。

自身の判断で売買を行うため、必然的にトレーダーの感情が取引に反映されてしまいます。

例えば、損失が出た時の焦りや、利益が出た時の強欲など、感情的な部分が前面に出てしまい、冷静な判断ができなくなる可能性があります。

このように感情に振り回されてしまうと、無理なトレードを重ねてしまい、結果的に大きな損失を被ってしまう恐れがあります。

感情をコントロールする重要性

したがって、裁量トレードを行う上で最も重要なのは、感情をコントロールすることです。

冷静な判断力を保つためには、ルールを決めて機械的にひたすらそれに従うのではなく、常に自分の取引を振り返り、反省点を見つけていく習慣が不可欠です。

また、リスク管理の徹底も欠かせません。

一つ一つのトレードで許容できるリスク額を決め、それを超えた時点で確実に決済するなど、あらかじめルールを決めておくことが大切です。

このようにして、感情的になりすぎず、常に冷静な判断ができる環境を整えることが、裁量トレードを成功に導く秘訣と言えるでしょう。

常に相場を意識する必要がある

裁量トレードは、全て自分の意志で自由に行えるメリットがありますが、そうなると必然的に相場の動きについては神経を尖らせておく必要があります。

エントリーするタイミングも決済するタイミングも、全て自分の意志で行うことから、どうしても相場から目を離せなくなってしまいます。

時間が有り余っている人であればともかく、仕事の合間に投資に参加しているような人にとっては、相場の注視やポジションを持ったあとの相場の動きに対してストレスを感じる可能性も高くなってきます。

結果冷静なトレードができなくなり、損失を増やしてしまうということは起こり得るので、ある程度自分のスタイルに合わせたマイルールを設定しておかないと、苦しい相場参加となるのは間違いないでしょう。

裁量トレードを極める上での心構え

裁量トレードは自由度が高い反面、トレーダー自身の力量が大きく問われる取引スタイルです。

したがって、日々の努力を怠らず、知識と経験を積み重ねていくことが不可欠です。

相場の動きを読み解く力、自分の感情をコントロールする力、冷静に判断を下せる力など、様々な能力を高めていく必要があります。

そして何よりも大切なのは、謙虚な心を忘れずに、常に学び続ける姿勢を持ち続けることです。

裁量トレードを極めるには、相場に対する畏敬の念と、自らの力量を高め続ける強い意志が求められるのです。

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